そして一方イエヤマネコは

25m先で火がボーボー燃えていたまさにその時。
ラクシュミーさんは物見やぐらに乗っかって、ワタシと並んで外を見ていた。
窓の外は一面の煙で、真っ黒に焦げたいろんなモノが舞っていて、大勢の人がワーワー大声で騒いでて、景色も雰囲気もいつもとは全然違う。


ワタシは物見やぐらごと片手でらくを抱くようにして(らくの身体には触らない。触ると嫌がって、どこかへ行かれてしまうと困るから。)部屋の隅に置いてあるキャリーを確認しつつ、「イザとなったら、らくをこう掴んでキャリーに突っ込んで・・・」などと心臓バクバクでシミュレーションしていたのだが。


らくはそのうち大あくびして、王冠ベッドに長々と寝そべり、天下泰平に眠ってしまった。
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すこやかな寝顔



・・・え?
そんなもんなの?
いっちゃんの跡継ぎ候補、さすがは大物♪
つかまあ、ボンヤリしているだけだと思うが。


らくの寝顔を見ていたらワタシも気が抜けてきて、だんだん落ち着きましたよ。
イエヤマネコ効果、ありがとね~。

— posted by hipi at 11:22 pm  

 

火の用心

今日は良い天気なので窓を開けていたのだが、午後の1時過ぎ、どこからかモノを燃やしているような臭いが漂ってきた。
どこかの庭先でゴミでも燃やしているのかなあとチラリと思って、それから間もなく、ふと2階の窓から外を見ると、くりくりが消火器を持って走っている。
あのおっさんは何をやっているのだ?


ワケが分からんのでワタシも外に出てみると、ラッキーちゃんの家の人やらナナメ前の奥さんやらが小走りで右往左往してて、何かと思ったら


ラッキーちゃんちのお向かいの家から火が出ていたーっ!


ぎゃおす長屋は行き止まりの路地の途中にあるが、ちょうどその路地の入り口に建っている一軒家で、うちからは25mくらいの距離。
ワタシが見に行ったときには勝手口から高さ1mくらいの火が噴き出していたので、慌てて長屋に戻り庭の散水用のホースを掴んで戻ったときには火は2mになっていて、近所の人から「もう水じゃ無理よ。危ないから近寄らないで。」と言われ、あわわと思っているうちに火はすぐ隣のアパートの軒先に燃え移り、あっという間に2階まで広がり、あたり一面が煙に覆わた。


「もうダメだ~。」という女性の声が聞こえ、私は怖くなったのと、万が一のときのためにラクシュミーのそばにいてキャリーバッグを準備しておこうと思ったり、煙が入らないように窓を閉めなきゃと思ったり、屋上やベランダに干してある洗濯物や布団と取り込まなくちゃと思ったりで、とりあえず家に戻る。


速攻でベランダの布団を取り込み、窓を閉め、外の様子を伺っていたとき、バンっ!と大きな音がして、火柱が上がったのが見えて、長屋の外にも真っ黒に焦げた煤や灰が盛大に飛び始めた。
あわわわ~。
飛び火しないようにいよいよ洗濯物を取り込まなくちゃと屋上に出たが、何かが燃えて真っ黒になったモノが雨アラレと舞い落ちてくるし、燃え上がる炎は見えるしで、火事現場からは25mも離れているのにかなり怖い。
びびりながら映画の早回しのような動きで、超早業で取り込み終了。


室内に戻った頃、やっと消防隊がやってきて放水作業が始まった。
遅いよ!と思ったが、あとから聞いたところによると、通報してから数分で到着していたらしい。
ワタシが火が出ているところに行ったときには、もう通報はされていた。
ということは、ワタシが火事に気がついてから洗濯物を取り込むまで、せいぜい4~5分しか経っていなかったということだ。
とても長い5分だった。
その間に勝手口から出ていた1mくらいの火は、今や10mくらいに育ち、家とアパートを焼いている。
時おりバン!と大きい音がして、火柱が上がる。
長屋の窓の外は煙がもくもくで、その中を真っ黒に焦げたものが無数に舞っている。


放水が始まって30分くらいで火は見えなくなったが、消火活動は2時間くらい続き、民家1軒と北隣のアパート一棟が全焼、東隣のアパートを3分の1くらい焼いて火は消えた。
南隣の民家と、狭い路地を挟んで西向かいのラッキーちゃんちの軒下も少し焦げたが、そちらの2軒はそのくらいですんで良かった。
燃えなくて本当に良かった。
怪我人が一人も出なかったのも、心から良かった。


火が消えて安心はしたが、もしもうちょっと風が強い日だったらと思うと、いよいよ怖い。
家から家に火が移って、うちだって危なかった。
焼けてしまった家の方たちは本当にお気の毒だが、燃え広がらなくて良かった。


話は戻って、放水が終ってからは、たぶんグラグラになった柱や屋根が危ないので落としているであろう作業音が続き、電柱に作業員の人が登っていたり、パトカーやお巡りさんも来て、ガス会社の人とか保険会社の人も来て(みな大声でしゃべっているので、家の中に居ても聞こえる)、とにかく人がいっぱい。
うちは大丈夫だったが、電話が不通になった家もあったので、NTTの人も来てたかも。
長屋の前の路地は、立ち入り禁止の黄色いテープが貼られているので、住人はみな路地から出られない。
(テープがなくても危なくて出られないけど)。


夕方6時近くになり、人は相変らずいっぱいだけど作業は一段落したようだったので、ワタシは黄色いテープをくぐって明日の撮影の準備のため外出。
夜の9時近くに帰宅したら、最後の消防車が帰っていくところだった。
暗い中、真っ黒こげになったアパートと家があり、その前でお巡りさんが一人、立っていた。
夜通し居るのかな。
ご苦労様です。


それにしても怖かった。
初めて火事を見てしまった。
戦時中の空襲とか地震のときの火災とか、体験された方はどんなに恐ろしかったことかと思う。


絶対に、火は出してはいけません。
火の用心。忘れずに。

— posted by hipi at 10:26 pm  

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