ぎゃおす王国記～ラクシュミーの王様への道

ラクシュミーさん、おはようございます。

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カイヌシは労働に行ってまいります。

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はい、わかりました。
心して労働してまいります。

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はい、わかりました。
心して帰宅します。

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あっ。
また噛む気ですか？

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え？
寝てんの？
よりによって、なんで今、ここで腕枕？
カイヌシ、労働に行けません。

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普通にベッドで寝るときに、してくれたらいいのになあ。

朝、ベランダの植物たちに水をやろうとしたら

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イエヤマネコが出入り口で寝ていた。

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窓を開けたら、エヤマネコを起こしてしまう。

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で、できない・・・。
水がタプタプに入ったでっかいジョウロを片手にぶら下げて、イエヤマネコをまたぐのも困難だしと困っていると、
らくが目を開けたので、

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どいてくれるのかと思いきや、寝返りを打って

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伸びをして、また寝てしまった。

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仕方が無いので、隣の部屋で寝ているくりくりをまたいで、そちら側からベランダに出た。


らくを起こすことはできないけど、くりくりはまあいいか。
つかね、くりくりはまたがれても、ジョウロの水がこぼれてちょっとくらいかかっても、たぶん起きないし。
たとえ一瞬起きても、次の瞬間にはまた寝ているからいいや。

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というふうに、ぼのぼの遊んでいたところ、長屋の前の道にワゴン車（っていうの？荷物が積めるような大きめの車）が入ってきたと思ったら、ドカドカドカっと男性が2～3人、ワーワーしゃべりながらお隣に入っていき、直後に
ドッカーン！
ドッスーン！
という振動が響き、ガヤガヤガヤっと隣室から人の声が聞こえてきた。


えええええー！
前に住んでいた人たちの話し声は一回も聞こえたことは無かったが、今日は聞こえるよー。
とカイヌシが焦っている間に、ガヤガヤの人たちは素早く去っていった。
5分くらいの滞在時間だったが、カイヌシ、びびった。
リフォーム関係の誰かだと思うけど、なんだったんだろう・・・。


くりくりに隣の話し声が聞こえたと言ったら、工事関係の人たちだから大声でしゃべっていたんだよって言うけどさ。
そりゃ作業中は声も大きくなるだろうけど、普段からそういう音量の、地声がデカイ人もいるよ～。
そういう人だと、隣室の声が聞こえるってことだよ～。
・・・・・。
ぎゃ。
どうか次の住人も、デカイ声でしゃべりまくる人ではありませんように。


で、突然のドカドカガヤガヤの間、肝心のうちの大事なイエヤマネコは。

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別に平気そうだった。
えがった～。

空き室になっているお隣で、今日は朝からクロスの張り替え。
長屋の前は鉄筋コンクリートのマンションばかりだったので、隣室の物音が聞こえたことは一度も無い。
お隣が退去して、リフォームや清掃が入ったことにも、いつもちっとも気がつかなかった。


しかしここは、さすがの長屋。
クロスを張り替えている作業音が、コンコン、キュコキュコ、よく聞こえてくる。
らくやらくや。
大丈夫～？！

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ヘーキそうです。
らくが気にしないなら、ワタシも平気。
良かった良かった。


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音が平気なのは良かったが、この腹肉・・・。

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我がイエヤマネコながら、これはヒドい。
痩せなくちゃ～。

窓の外は雨。

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屋上に行けないラクシュミーは、サンラメラに張り付いて昼寝。

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時々目を開けて

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窓の外をガン見で確認。

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まだ降っている。
カイヌシに不満を表明するラクシュミーさん。

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らくや。
何度も何度も言っているけど、雨はカイヌシのせいではありません。
晴れたらまた日向ぼっこできるからさ。

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明日まで待て。